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プレスリリース   |   Jul 01, 2024

世界中の研究室で構築されたプラスミドDNAに蔓延するエラー: 研究により品質管理の重大な問題が明らかに

ベクターデザインおよび遺伝子デリバリーソリューションの世界的リーダーである VectorBuilder が行った新しい研究により、世界中の研究室で構築されたプラスミドDNAには、驚くべき頻度でエラーが含まれていることが明らかになった。 「世界中の研究室で構築されたプラスミドのエラーの蔓延」と題されたこの研究は、生命科学研究や遺伝子医薬開発で使用されるプラスミドDNAのほぼ50%に、機能に重大な影響を与える可能性のある設計および配列エラーが含まれていることを明らかにした。

研究の概要と主な結果

この研究では、北米、ヨーロッパ、アジアを含むさまざまな地域の学術研究機関と産業界研究機関の両方から VectorBuilder に提供された2,500以上のプラスミドDNAを分析した。得られた洞察は以下の通りである:

• 設計エラー: 検査したプラスミドDNAの約15%に設計上の欠陥があった。これらのエラーには、誤ったプロモーターの配置、不適切なCDS、誤ったアノテーションなどが含まれ、遺伝子構産物の機能不全や誤った制御につながる可能性があった。

• 配列変異: 提供されたプラスミドDNAを当社が直接サンガーシークエンシングを実施して配列を解析した。その中の約35%のプラスミドは、レファレンス配列に対して、機能的に重要な領域で配列の不一致をもっていた。変異には点突然変異、挿入、欠失、配列の再構成などが含まれた。

• AAVトランスファープラスミド: 遺伝子医薬の開発において重要なベクターである AAV (アデノ随伴ウイルス) のトランスファープラスミドのうち、約40%のITR領域に変異をもっていた。この領域に頻発する変異は、隣接する高GC配列が影響している。ITRの変異は、遺伝子デリバリー効率の最適化に重大な課題をもたらす。

• 有毒遺伝子: この調査では、その遺伝子固有の毒性のため、プラスミドDNAへのクローニングやウイルスベクターのパッケージングが特に困難な遺伝子を特定した。これらの遺伝子は、ベクター収量の低下、または欠失や変異などの起こりやすい不安定ベクターへの原因となり、研究の再現性や遺伝子医薬の臨床応用を困難にする。

研究と遺伝子医薬開発への影響

今回の研究結果は重要である。この論文のコレスポンディング著者で、VectorBuilderの最高科学責任者であるBruce Lahn博士は、次のように説明している。研究室で構築されたプラスミドDNAの設計と配列エラーの蔓延は、以前報告された研究室で使われている細胞のマイコプラズマ汚染および細胞株の誤認の問題と類似しています。これらの問題は、単に研究者が自分の手元にあるプラスミドDNAや細胞を疑問視しようとしなかったため、長年気にもされませんでした。昨今になってやっと科学界によって問題として認識され始めました。」

Lahn博士はさらに、これらの問題に対処することが緊急であることを強調し、「基礎研究と遺伝子医薬開発の両方においてプラスミドDNAが果たす重要な役割を考慮すると、厳格な品質管理基準を確立することが不可欠である」と述べた。「私たちの研究は、遺伝子デリバリーベクターの信頼性を向上させるため、コミュニティ全体の取り組みの必要性を浮き彫りにしています。」

標準化に関する推奨事項

この研究では、プラスミド構築における標準化された品質管理の実施を求めており、自然科学研究および遺伝子医薬開発の品質基準と連携する必要があると述べている。具体的な推奨事項は次のとおりである:

• 標準化された設計原則: すべての主要な研究および遺伝子医薬応用のための標準化されたプラスミド設計原則を確立する。

• ベスト・エクスペリメンタル・プラクティス: プラスミドDNA、およびライブラリーや組換えウイルスなどの関連試薬の構築、増殖、保存、移管および 品質検査 におけるベスト・エクスペリメンタル・プラクティスの採用。

• 専門知識の共有: 研究者がプラスミドDNAに関する専門知識、特にベクターのパフォーマンスを向上させ、落とし穴を回避するためのヒントを共有することを奨励するメカニズムを確立する。

この論文の著者について

この研究は、Bruce T. Lahn 博士の指導の下、VectorBuilder の Xingjian Bai 博士が主導し、Jack F. Hong, Shan Yu, David Y. Hu, Amy Y. Chen, Constance A. Rich, Silk J. Shi, Sandy Y. Xu, Daniel M. Croucher, Kristofer J. Müssar, Daniel W. Meng, と Jane L. Chen を含む学術チームが参加した。著者グループの専門知識は微生物学、遺伝学、バイオインフォーマティックス、臨床研究を含み、包括的で堅牢な分析を行ったことを保証する。

パブリケーション情報

Title: Prevalence of errors in lab-made plasmids across the globe

Authors: Xingjian Bai, Jack F. Hong, Shan Yu, David Y. Hu, Amy Y. Chen, Constance A. Rich, Silk J. Shi, Sandy Y. Xu, Daniel M. Croucher, Kristofer J. Müssar, Daniel W. Meng, Jane L. Chen, and Bruce T. Lahn

Journal: bioRxiv

VectorBuilderについて

VectorBuilderは、遺伝子デリバリーテクノロジーの世界的リーダーです。 VectorBuilderは、世界中の何千もの研究室やバイオテクノロジー/製薬会社の信頼できるパートナーとして、ベンチからベッドサイドまで、事実上すべての研究および遺伝子細胞医薬品開発と製造のニーズをカバーする、あらゆる範囲の遺伝子デリバリーソリューションを提供しています。

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